3分40秒

【SDGs 2030年の世界へ】妊婦の通勤を守りたい

 シリーズ「SDGs 2030年の世界へ」。すべての人が生きやすい社会を実現するために何が必要か考えます。今回は「妊婦の通勤」について考えます。働く妊婦にとって混雑する電車やバスでの通勤は困難を極めます。そんななか、ある男性が作った「席をゆずります」というマークが注目されています。

 まだ薄暗い午前6時。神奈川県茅ヶ崎市に住む、妊娠5か月の栗田香織さんが都内の勤務先へと向かいます。

 「これ以上遅くなると通勤ラッシュですごく混んでしまうので、座れなくなってしまう。押されても怖いし、自分の体調がいつどうなるか分からない」(妊娠5か月 栗田香織さん)

 電車でおよそ1時間。混雑を避けるため、毎朝早朝に家を出ます。

 「船酔いみたいに一日中ずっと気持ち悪いので」(妊娠5か月 栗田香織さん)

 これは妊娠中の通勤の過酷な体験を発信しているSNS。多くの共感を呼んでいます。

 「電車で30分立つのもうムリ。特急は諦めて各停で行くしかない」(ハハのつぶやき@ninputweet)

 「仕事帰りにお腹はりすぎて駅の救護室で横になった」(ハハのつぶやき@ninputweet)

 電車の中でこんな経験をした女性も・・・

 「(電車の中で)舌打ちをされたことがあった」(30代女性)

 「座っている時に『若いのに座って』みたいに言われたことがあって」(20代〔妊娠7か月〕)

 こうしたなか、都内のIT関連会社は妊婦の負担を減らすことができる新たな制度を取り入れました。

 「妊娠後期のころは、ほぼ毎日のように時間有給を使って出勤していました」(制度を活用した 原麻理子さん)

 導入したのは、有給休暇を1時間単位で取ることができる制度。その効果は通勤ラッシュを避けることができるだけではありません。

 「(妊婦さんは)電車に乗っている間に具合が悪くなってしまうことがあるようで、突然の体調不良にも対応できてすごく助かったという意見は聞いています」(キュービック人事担当 平山直子さん)

 しかし、全国では時間単位の有休制度を導入している企業はおよそ2割にとどまっています。そんななか、あるマークが話題になっています。

 「席ゆずります 声かけてください」

 席を譲る意思を示す、まさに「逆マタニティマーク」です。作ったのは、現在、育児休業中の椎野祐輔さんです。きっかけは去年、妊娠中の妻と電車に乗った際の経験でした。

 「優先席に行ったら、数秒でおばあちゃんが立ち上がって席をゆずってくれて、おばあちゃんは座る側の立場じゃないですか。だったら自分から他の人たちに声をかけていればよかったのかなと」(マークを作った 椎野祐輔さん)

 椎野さんは、妊婦の側からは声をかけにくい事情を指摘します。

 「マタニティマークって攻撃のターゲットになったりもするんです。ずうずうしいと思う方もいたりして」(椎野祐輔さん)

 だからこそ、席をゆずる意思がある人から発信できるマークを作ったという椎野さん。反響は大きく、生産が追い付かない状態です。

 「本来はこのマークがなくてもゆずり合える世の中に。お互いゆずり合いの心を出せる世の中に。マークとかに頼らずになれたらいいのかなと」(椎野祐輔さん)

注目キーワード(クリックして記事一覧へ)

この記事の関連ニュース

2月17日(月)のヘッドライン

TBS NEWS アクセスランキング

更新日時:2月17日 14時02分

ニュース番組ダイジェスト

2月17日(月)の社会ニュース

2月16日(日)の社会ニュース

2月15日(土)の社会ニュース

2月14日(金)の社会ニュース

2月13日(木)の社会ニュース

2月12日(水)の社会ニュース

2月11日(火)の社会ニュース

2月10日(月)の社会ニュース

過去のニュース