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聖職者の性的虐待 日本でも、「法王に隠された被害知ってほしい」

 ローマ法王が率いるカトリック教会では聖職者による児童への性的虐待が深刻な問題となっていますが、被害は日本にもありました。「隠された被害を法王にも知ってほしい」。かつて被害にあった男性が初めてカメラの前で訴えました。

 都内に住むクリスチャンの竹中勝美さん、63歳。50年以上も前、神父から受けた性的な虐待の苦しみを今も抱え続けています。それは、小学4年生のころ、両親が離婚し、都内にあるカトリック系の児童養護施設に預けられていた時に起きました。

 「最初は殴る蹴るのいじめを受けていたので、(神父に)『その傷を見せてごらん』ということで、ちょっと服を脱いで傷を見せていた。だんだんと性的なことに及んできた。これです、この神父ですね」(神父による性的虐待を告白 竹中勝美さん)

 ドイツから来日していた神父。竹中さんにとっては親代わりの存在でした。エスカレートする虐待を拒むこともできず、行為は半年以上も続きました。

 「おおよそ、ほとんどのことはされた。神父の性器を握らされたり、(神父から)『これは誰にも言わないように。言うと地獄に落ちるよ』と」(神父による性的虐待を告白 竹中勝美さん)

 その後、神父が別の施設に移ったことで被害はなくなりましたが、苦しみは続きました。

 竹中さんは大人になって結婚し、家庭をつくりましたが、家族にも虐待の事実は話せませんでした。子どもの身体を洗っているときに突然、記憶が蘇ることもあったといいます。

 「心と体の感覚が全て当時に戻ってしまう」(神父による性的虐待を告白 竹中勝美さん)

 アメリカで神父による性的虐待が大きな問題となった2002年。竹中さんは、ついに自分も声をあげようと決意。そして、今年4月、日本カトリック司教協議会が謝罪するまでに至りました。

 竹中さんは、法王の来日に期待しています。聖職者による性的虐待の問題に厳しい姿勢で取り組んできた法王に、日本の被害の実態を知って欲しいと考えているからです。

 「ぜひ、ローマ法王に訴えて、日本にも性的虐待があることを伝えたい。名乗り出られない人がたくさんいると思う。ただ、これってものすごい苦しいんですよね」(神父による性的虐待を告白 竹中勝美さん)

 これはJNNが入手した日本カトリック司教協議会の内部資料。国内で延べ21件の性的虐待が4月からの内部調査で報告されています。しかし、協議会は「調査はまだ途中」として公表せず、法王にも報告しない方針です。竹中さんは被害を伝えるため、来週月曜(25日)、東京で行われる法王のミサに参加したいとしています。

【私たちは今後も取材を続けたいと思っています。どうかご意見や情報をこちらまでお寄せ下さい】

TBS報道局社会部(shakaibu@tbs.co.jp)

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更新日時:12月07日 11時02分

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