現場から、トランプ大統領一年

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1月19日放送

政権誕生の原動力「ラストベルト」の今

歴代最低の支持率にあえぐアメリカのトランプ大統領、1月20日で就任から一年となります。トランプ大統領誕生の原動力となったのは、鉄鋼業などが盛んだったものの、衰退してしまった「ラストベルト」と呼ばれる地域からの支持でした。経済成長から取り残され、怒りを抱えていた白人層の人々は今、何を思うのでしょうか。

ミシガン州デトロイト郊外に住むウォーリー・マスロウスキーさん。マスロウスキーさんの自宅の庭には1年以上前、芝を刈り込んで作った巨大な“TRUMP”の文字があったのですが、雪で覆われているうえに4か月間芝生を刈っておらず、もはや判別できなくなっていました。

「(Q.トランプ支持には変わりはないですか?)変わらないです。その気持ちは、より強くなっています。次、トランプ氏が出馬するときには、また文字を作るよ。もっと大きなやつをね」(マスロウスキーさん)

ここはアメリカ中西部「ラストベルト」と呼ばれる地域。かつて、アメリカを支えた鉄鋼業や自動車産業の工場が数多くありましたが、現在は衰退してしまいました。大統領選でトランプ氏が勝利したのは、この地域で不満を持つ白人層の声を吸い上げたのが大きかったといわれています。

「廃れゆく鉄鋼業は復活を遂げるだろう」(トランプ大統領〔2017年2月〕)

こう語っていたトランプ氏。ただ、現場を訪れると、工場は閉鎖されたまま。ここ、オハイオ州のウォレンでは、失業率が全国平均よりも1ポイント以上悪い状況が続いています。この街に50年以上住んでいるというランディ・ロウさんによると、最盛期の街の人口は現在の2倍で、中心部も活気であふれていたといいます。

「街が再び活性化してほしい。大統領にその流れを加速させてほしいけど、まだ我々だけでやるべきことがあります」(ロウさん)

ジョー・シュロデックさん。長年製鉄所で働き、現在は年金暮らし。民主党支持者でしたが、前回の大統領選で初めて共和党候補のトランプ氏に投票しました。かつて働いていた製鉄所はいまだに閉鎖されたままですが、それでも「国全体の経済は上向いている」と強調したうえで、トランプ氏の仕事ぶりをこう評価しました。

「別に奇跡を待っているわけじゃない。ただ出血を止めたいだけなんだ。大統領はうまくやっていると思うよ。改革に即効薬はないのだからすぐにはできないさ」(シュロデックさん)

 ただ、失ったものもありました。トランプ氏を支持したことで去年、親戚と口論に。現在、実の母親と兄弟とは絶縁状態にあるといいます。

「この国の分断は誰にも修復できないよ。アメリカで大惨事でも起きないかぎり、みんな団結できないんだ。そうでなければ、分断したままだ」(シュロデックさん)

トランプ氏の大統領就任から一年。街が昔の姿に戻らなくても、家族との分断が深まっても、シュロデックさんはトランプ氏を支持し続けています。

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