現場から、トランプ大統領一年

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1月18日放送

トランプ大統領、フェイクニュース賞を発表

アメリカのトランプ大統領は、「フェイクニュース大賞」と称するリストを発表しました。まもなく一年を迎えるトランプ政権。自身に都合の悪い報道を「フェイクニュース」と呼ぶトランプ氏とメディアの攻防は激しさを増す一方です。

1位に選ばれたのはノーベル経済学賞の受賞者でニューヨークタイムズのコラムニスト、ポール・クルーグマン氏の記事で「“トランプ大統領の歴史的地滑り的勝利の日に経済は決して回復しないだろう”と主張した」としています。トランプ氏は自らに批判的なメディアの報道を「フェイクニュース」と呼んでいて、発表された11位までのうちCNNテレビが4つを占めるなど大手メディアばかりが名を連ねています。

「メディアについてどうこう言うのではなくて、もっとこの国をどうするとか心配すべきことがあるんじゃないの。ツイッターもやめるべきだよ」(街の人)

もともと“フェイクニュース”とは、事実とは異なる嘘の情報を意図的にあたかもニュースのように報じるものです。「ローマ法王がトランプ氏を支持」などといったフェイクニュースは大統領選中から物議を醸してきました。さらに・・・

「(Q.質問させてください!)君には質問させない。フェイクニュースだからだ」(トランプ大統領〔2017年1月〕)

トランプ氏は、自身に批判的な報道機関をフェイクニュースと呼んでツイッターなどで批判。それが既存のメディアに反発する層の支持を得てきました。

これに、メディア側も対抗。ワシントン・ポストが、大統領がこの一年で2001回も虚偽の発言や誤解を招く発言をしたとの集計を報じています。そんな現状に強い違和感を抱くのが、トランプ大統領を批判するデモに参加していた、一風変わった外見の人物です。

「我々は痩せたい人を支える特殊部隊で必要あれば物理的に拘束します」
「冷蔵庫を開くのをやめさせる?」
「ええ」

これは、アメリカABCテレビで放送された太った人を一日見張って強制的に痩せさせるという「肥満撃退隊」のニュース。ただ、実は真っ赤な嘘でした。インタビューに応じているジョーイ・スキャッグスさんが嘘の情報を流したのです。

「『グッドモーニングアメリカ』ですが、だまされました!」

彼は、大手メディアを手玉にとってきた、元祖「フェイクニュース」の仕掛け人なのです。

「スキャッグスとトランプ政権のフェイクニュースの違いは嘘を認めるかどうかよ。トランプ政権は嘘を本当だと言い張るでしょう」(デモの参加者)

「ニュースが、真実とは限らないことを伝えたい」としてきたスキャッグス氏ですが、トランプ政権発足後の現状には嫌気がさしているようです。

「この現実を前にジョークというのが難しくなっていて、芸術家全員がこの課題を抱えています。パロディーになってしまった現実を前にどう生きていくか?というね」(ジョーイ・スキャッグスさん)

「トランプ氏は報道が気に入らないと訴えると言ってるけど、それって子どもと変わらない、いじめだよ」(街の人)

与党・共和党議員からも、強い批判の声が上がりました。

「権力を持った人物が自分の気に入らないメディアを『フェイクニュース』と呼ぶとき、疑うべきなのはメディアではなくその人物の方なのです」(共和党ジェフ・フレイク上院議員)

何が事実で、何が嘘なのか。ニュースをめぐる大統領とメディアの攻防は、今後、どのような影響を与えるのでしょうか。

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