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TBS NEWS

2020年6月29日

今週の注目「日産が3年ぶりの新車」

[ TBS報道局編集主幹 播摩卓士 ]

 日産自動車が、国内ではおよそ3年ぶりとなる新車を発表しました。

 日産自動車は24日、小型SUV=スポーツタイプ多目的車の新型車「キックス」を、30日に発売すると発表しました。日産独自のハイブリッドシステム「e-POWER」(イーパワー)を搭載、優れた加速と静かさを実現し、室内空間を広くした設計が特徴です。国内販売はe-POWER車のみで、電動車重視の姿勢を鮮明にしています。

 日産自動車は、ゴーン元会長時代の拡大戦略で、値引き販売によるプランドイメージの低下や新車投入の遅れが目立つようになり、今年3月期の決算は6700億円を超える最終赤字となりました。今後は生産能力の縮小と共に、1年半の間に全世界で新型車を12車種投入する計画です。

 国内では来月には、EV=電気自動車のSUV「アリア」を発表する予定です。「アリア」は、「リーフ」に続くEVで、高速道路で手放し運転ができる運転支援技術も搭載すると言われており、「キックス」「アリア」と続く新車投入は、日産再建を占う試金石ともなりそうです。

 もっとも、コロナ危機による歴史的な経済収縮で、各国で自動車需要も大きく減少するという逆風の中、人気とは言え競争の激しいSUV市場で、どこまで魅力をアピールできるでしょうか。

 キックスの広告コピーは、「このままで終われるか。超えてやろうじゃないか。あるはずだった未来を」。日産自動車の生き残りをかけた戦いが始まっています。

(BS-TBS「Bizスクエア」 6月28日放送)
播摩卓士

播摩卓士(TBS報道局編集主幹)

1984年入社 報道局で経済全般、日米関係、国際政治などを取材。夕方のニュース番組やNEWS23編集長、経済部長、ワシントン支局長、NEWS23キャスターなどを経て、現在、BS-TBS「Bizスクエア(日曜午後9時)」キャスター。