JNNプロジェクト“災害列島日本”

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2018年3月16日放送

“太平洋ベルト”直撃「産業守る」課題は?

 日本経済を支える太平洋ベルトにも甚大な被害が想定されている南海トラフ巨大地震。自動車産業が盛んな愛知県では新たな取り組みが始まりました。そこから、ある課題が見えてきました。

 愛知県豊田市の体育館に広げられたのは・・・

 「床には、大きなこれ、地図ですね。地図が広げられています。小学校のプールぐらいの大きさはあるんじゃないでしょうか」(記者)

 東海地方の巨大な地図。そこに映し出されたのが、巨大地震の強烈な揺れです。広い範囲が震度6強以上の揺れとなり、多くの建物が倒壊。ライフラインも途絶えていきます。

 「どんどん、真っ赤な色で埋め尽くされていきますね」

 そして海沿いには津波が。これは、南海トラフ巨大地震への備えを考えようと、愛知県豊田市など10の自治体が開いたワークショップ。巨大な地図から見えてきた課題とは。

 「道路が寸断されるところ、これダメですね」(名古屋大学減災連携研究センター 福和伸夫センター長)

 緊急時の道路を光で映し出してみると、つながっていないケースが相次ぎました。道路をどこから復旧させていくか。市や町で、考え方が違っていたのです。

 「災害直後にどの道から啓開(切り開いていく)すべきか、なかなか定まらない」(岡崎市から参加)

 「道路復旧するには企業と優先順位をつけないと」(高浜市から参加)

 自動車産業の中心、愛知県西三河。工業出荷額は23兆円に上ります。この場所で長期間工場がストップしてしまうと、日本経済にも深刻な打撃となるのですが・・・

 「発災後、おそらく1週間後、産業が復旧していくために企業さんが何を求めているか、自治体が(把握する)手法を持っていない」(安城市から参加)

 自治体や企業が進めていた防災計画。しかし、それらをつき合わせてみるとバラバラで、地域全体での備えにはなっていなかったのです。

 「被害が起きるというが、そのイメージは10人それぞれ違う。お互い違うんだということを理解しあっていないと」(豊田市 太田稔彦市長)

 市や町を越えた話し合い。巨大地図を囲んだ新たな取り組みが注目されています。