JNNプロジェクト“災害列島日本”

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2017年9月13日放送

自治体の災害対応 気象予報士がサポート

 災害の発生が予想される場合、市町村は避難勧告や避難指示をいつ出すのか、難しい判断を迫られます。ある自治体の取り組みです。

 茨城県龍ケ崎市役所。この日、災害担当のトップがある人物に電話をかけていました。

 どうやらアドバイスを求めていたようです。電話の相手は、いったい誰だったのでしょうか。

 市役所内で災害担当職員向けに開かれた勉強会。講師は、民間気象予報会社に所属する気象予報士・酒井重典さん(74)。先ほどの電話の相手です。

 この日の勉強会のテーマは、九州北部豪雨をもたらした線状降水帯。酒井さんは職員に対し、記録的な大雨は決して人ごとではないと強く戒めました。

 実は酒井さん、かつて気象庁で予報官や気象台長を務めたその道のプロ。龍ケ崎市の要請を受けて、台風シーズンの3か月間限定で、職員に気象情報を読み解く知識や技術を教えているのです。

 酒井さんは去年も気象庁のモデル事業で龍ケ崎市に派遣されましたが、市は今年、予算を捻出してまで酒井さんを再び招き入れる決断をしました。

 決め手となったのは、去年、台風が接近した際に、住民に避難を呼びかけるべきかどうか、市長の判断をサポートした酒井さんの助言でした。

 気象情報を読み解くことや避難勧告などを出す判断を民間の気象予報士がサポートする。今後、自治体の災害対応のモデルケースになるかもしれません。