JNNプロジェクト“災害列島日本”

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2017年9月12日放送

熊本地震で初めて分かってきた‘火山地帯に潜む危険性’とは

 去年4月の熊本地震の後、研究者の調査で新たな事実が次々と判明しています。特に、地滑りについては日本各地の火山地域にも共通する危険性がわかってきました。

 過去の巨大噴火で出来た世界最大級の阿蘇カルデラ。熊本県南阿蘇村はその内側に位置しています。熊本地震で震度6強に襲われたこの村では、54%の家屋が全半壊し、16人があの日、亡くなりました。

 先月、大学の研究者らによる地層の調査で新たに分かった事があります。熊本地震を引き起こした布田川断層帯は、これまでカルデラの際で止まり、内側まで伸びていないと考えられてきました。しかし、橋の崩落や斜面崩壊など、あまりの被害にカルデラの内側まで調査したところ、熊本地震の前にも大きくずれた地層の跡がみつかります。つまり、カルデラの内側で活断層が確認されたのです。

 もう一つ、研究者が注目する場所があります。なだらかな丘が広がっていた高野台地区です。地滑りに巻き込まれ、5人が亡くなりました。

 住民はもちろん、研究者もこの地区で地滑りが起きることは想定しておらず、土砂災害警戒区域などにも指定されていませんでした。調査では、火山灰の層の境目で地滑りが起きていたこともわかってきました。

 火山列島、地震大国。その言葉の意味を知り、私たちが暮らす地域のリスクを見つめ直すことが身を守る第一歩といえそうです。