JNNプロジェクト“災害列島日本”

シェア
2017年9月8日放送

御嶽山噴火から3年に 警戒レベルを問う遺族と生還者の思い

 長野と岐阜の県境で起きた御嶽山の噴火からまもなく3年です。遺族と生還者は当初あった溝を埋めながら、噴火被害の防止に向けともに歩み出しています。

 今年の夏、御嶽山で行われた慰霊登山。初めて生還した人も加わりました。その1人が長野県松本市の鈴木康夫さん(60)です。

 2014年9月に起きた噴火。58人が死亡、依然5人の行方がわかっていません。鈴木さんは、6人パーティーのリーダーとして山頂近くにいました。しかし、3人が命を落としました。

 犠牲となった1人が、伊藤保男さん(54)です。妻のひろ美さん(56)は当初、会って説明したいという鈴木さんを受け入れることはできませんでした。

 ともに参加した慰霊登山。足取りが重い伊藤さんに寄り添う鈴木さんの姿がありました。

 伊藤さんなど遺族や生還者は、国と県に損害賠償を求める訴えを起こしました。原告側は、「気象庁が噴火の前兆とも受け取れる火山性地震がレベル引き上げの条件を超えたにもかかわらず、レベル1を維持し、山頂への立ち入りが規制される2に引き上げることを怠った」と訴えています。国と県は責任を否定しました。

(Q.レベル2だったら行かなかった?)

 山頂周辺への立ち入りが規制されている御嶽山。鈴木さんは、9合目に到着すると、持ってきたスイカを3人に供えました。

 戦後最悪の噴火災害の責任と火山防災のあり方を問う遺族と生還者。その険しい道を、ともに歩み出しました。