JNNプロジェクト“災害列島日本”

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2017年9月7日放送

伊勢湾台風58年目の秘話 学生たちが作った棺桶に秘められた真実とは

 東海地方で大勢の犠牲者を出した「伊勢湾台風」からまもなく58年です。日本の防災の出発点となった台風被害の教訓と、今、始まろうとしている最新の台風観測とはどんなものなのでしょうか。

通称「伊勢湾台風」。高潮によって、港にあった大量の木材が町を襲い、死者・行方不明者5098人、全半壊の家屋15万棟という甚大な被害を与えました。

 あの悪夢の日の翌朝も青空でした。名古屋市東区の市立工芸高校を訪れたのは、卒業生の大原重三さん(74)と藤吉政清さん(75)。当時、建築科の2年生だった2人。台風の直後から、想像もしなかった作業に追われました。

 行政の依頼を受け、建築科と木工科の生徒が棺桶を作ったのです。

 あれから間もなく58年。温暖化などで気候が大きく変わり、台風に加え、ゲリラ豪雨も相次ぐようになった中、専門家はこう指摘します。

 コンピュータが予測する今後発生するかもしれない巨大台風。伊勢湾台風をはるかに超えるスーパー伊勢湾台風です。

 今、始まろうとしているのが台風の直接観測。飛行機から台風に観測機器を投下し、リアルタイムで風速や気圧などを調べる方法です。現在は、ブレが大きい台風の予測精度を、飛躍的に高めると期待されています。

 災害対策基本法がつくられるきっかけとなり、日本の防災の出発点とも言える伊勢湾台風からおよそ60年。新たな防災の取り組みがスタートしています。