JNNプロジェクト“災害列島日本”

シェア
2017年9月5日放送

なぜ村長は避難指示を出さなかったのか~過疎地域を襲った豪雨~

 ちょうど2か月前に発生し、36人が犠牲となった九州北部豪雨。3人の死者が出た福岡県東峰村では、「特別警報」発表のあとも避難指示が出されませんでした。理由を探ると、そこには過疎地域の厳しい現実がありました。

 7月5日午後3時ごろ、福岡県東峰村の澁谷博昭村長は避難勧告を出したものの、目の前に広がる光景に言葉を失いました。

 猛烈な雨が降り続いたあの日。東峰村は午後6時前に「大雨特別警報」が発表された後も、避難指示を出しませんでした。隣接する朝倉市で避難指示が出されたのは、午後3時半。しかし東峰村では、その時すでに濁流が道路を覆っていました。

 東峰村の高齢化率は全国平均を大きく上回る41.3%。村民の安全を考えたときに、澁谷村長は避難指示を出すことができなかったと話します。

 しかし、結果として3人が自宅で死亡しています。

 九州大学の三谷泰浩教授は、「住民の年齢構成や地理的特性を考慮すべき」だと指摘します。

 九州北部豪雨の犠牲者36人のうち、実に26人が高齢者。過疎地域の厳しい現実が露呈しています。