【現場から、】西日本豪雨災害

【現場から、】2018年7月17日(火)

「私はここにいるのに」豪雨災害で不明と公表

岡山県では、一時、行方不明者として43人もの実名のリストが公表されました。ところが、取材を進めると行方不明となっている人の何人もの方と会うことができたのです。「私はここにいるのになぜ」。戸惑いが広がっています。

あの日、町は4分の1が水没。行方不明者が続出しました。友達は、親戚は、無事なのか。住民たちの不安が募る中、岡山県が行方不明者の名前を公表。その数は43人に上りました。

ところが・・・。
「おい生きてるかって。お前、新聞載ってテレビ出たって」(男性)
「ちゃんと生きてるんで」(男性)

多くの人は無事でした。被災しながら、必死に日常を取り戻そうとしていました。何が起きているのか、現場に向かいました。

「娘のところに行っているはず。(Q.何で行方不明者リストに載ったのか?)職場の上司が連絡して、次の日来たらいないってことになって。そこが不思議だよね」(男性)

そろばん教室を営む山田明美さんも、夫婦ともに行方不明者リストに載りました。心配のあまり駆けつけてきたのは、かつての教え子。「亡くなっているのでは」。そんな思いを抱きながらの再会に涙が止まりません。

「自分の親の次ぐらいに、先生にお世話になって、小さいときから」(山田さんの教え子)

「無事なのに、なぜ」。山田さんは、警察に電話をかけます。 「山田明美と申します。山田明美、山田澄夫が行方不明者の欄に載っているというんです。私、対応に追われてたんです。(リストから)消してもらわないと、私困るわ」(山田明美さん)

「非常に迷惑した。私は生存しているので、それに対しては、間違えて載ったでいいけれど、それを見た方が、本当に心配してくれるので、そっちの方が申し訳ないなと思った」(山田明美さん)

なぜ実名で行方不明者が公表されたのか。実は、岡山県は大規模な災害で多くの行方不明者が出た場合、実名を公表すると決めていたのです。

「(Q.公表した時に生きている人もいると思った?)もちろん、ありました。氏名を公表することで、生存を確認し、本当の行方不明者がどれくらいいるかを把握し、救助・救出・捜索に役立てる」(岡山県危機管理課・根石憲司課長)

今回、岡山県が行方不明者の実名を公表したことで、その人数は43人から3人に減りました。県は、「本当に不明の人を効果的に効率的に捜索できた」と話していますが、住民の間には公表のあり方に疑問の声が出ています。(7月17日11:38)

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