現場から、海を殺すな プラスチック汚染

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2018年6月14日放送

プラスチック汚染、アメリカでの試み

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海の生態系などに深刻な影響を与えているプラスチック汚染。 新たな地球環境問題として注目される中、アメリカで、ある試みが始まりました。

「こちらの直径120センチほどのパイプが海のゴミを自動で収集する装置です。全長600メートルにまでつなげて海の上に浮かべます」(松本年弘記者)

北太平洋で海洋ゴミが多く集まる「太平洋ごみベルト」と呼ばれる海域のゴミを回収するため、国際NPOが新たな装置を開発しました。

全長600メートルのU字型のパイプの下に3メートルほどのスクリーンを取り付けて海に浮かべ、プラスチックごみを“待ち伏せ”して集めます。

9月から本格稼働させ、日本の国土の4倍ともいわれる「太平洋ごみベルト」のゴミを5年以内に半減するとしています。自治体レベルでも試みが始まっています。

「アメリカでも有数の美しさで知られるマリブのビーチに来ています。しかし、砂浜にはところどころにプラスチックごみが落ちていてストローも落ちていますね」(松本年弘記者)

年間1500万人の観光客が訪れるカリフォルニア州マリブ市では、今月から、飲食店がプラスチック製ストローを客に提供することを禁止しました。ストローは小さすぎてリサイクルが難しく、海洋汚染の原因の一つと指摘されているからです。こちらの店でプラスチックの代わりに提供されているのは、パスタのストローです。

「言われるまでプラスチックじゃないと気づかなかった」
「プラスチックの代わりにパスタのストローを使うのは気に入っています」
「海を汚染することもなくなるしね」(パスタストローを使用した人)

市内のスターバックスでは、紙製のストローが提供されています。 プラスチック製のスプーンやフォークも同様で、違反すると100ドルから500ドルの罰金が課せられる厳しい制度です。

「この問題への意識が急速に広がり、人々が気づくようになるでしょう。カリフォルニア州だけでなく他の国でも」(マリブ市・ミューレン市長)

アメリカでは、プラスチック製ストローの禁止がシアトル市で来月からスタートするほかサンフランシスコ市などでも禁止の条例案がすでに提出されていて、今後さらに広がることが予想されています。

自治体やNPOでは取り組みが進みますが、G7=主要7か国首脳会議で「海のプラスチック汚染」を減らすための文書に日本とアメリカだけが署名しませんでした。

「海のクリーンアップに取り組んでいるときに、日米が署名しなかったのは大変残念です」(NPO法人「The Ocean Cleanup」ボヤン・スラット代表)

他の環境団体も批判する声明を出していて、日米両政府に、この問題への取り組みが求められています。

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