現場から、海を殺すな プラスチック汚染

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3月29日放送

大量消費の日本、対策立ち遅れ

実は、日本の海もプラスチックごみによる汚染が深刻な事態となっています。ところが、対策は遅れています。私たちにできることを考えます。

長崎県対馬。豊かな自然をたたえたこの島で、私たちはある光景に言葉を失いました。訪れた海岸が一面、ごみに埋もれていたのです。そのほとんどは韓国や中国などから流れ着いたペットボトルなどのプラスチックごみ。定期的に清掃を行っても、時間が経つと再び流れ着くといいます。日本の海も直面している、プラスチックごみの脅威。現状は想像以上に深刻です。

直径5ミリ以下まで細かく砕け、生態系へ影響を及ぼす可能性も指摘されている「マイクロプラスチック」。環境省によると、日本近海ではその量が1平方キロ当たり172万粒、世界平均の27倍にも上るというのです。いったい、なぜ?

周辺諸国から流れ着くごみの影響に加え、高田教授が指摘したのは年間900万トン以上のプラスチックごみを排出する私たち、日本の現状です。

問題解決に向けた新たな技術開発も進んでいます。

この企業が開発したのは、微生物の働きで分解され100%自然に還る「生分解性プラスチック」。性質も従来のプラスチックに劣らず、大きな可能性を秘めています。しかし…。

製造コストが高いため、大量生産で利益を追求する企業がすぐに取り入れるには難しい現実があるといいます。そもそもプラスチックは、いまや私たちの生活にとって、なくてはならない物質。そのごみを減らす現実的な手立ては、何かあるのでしょうか?

世界ではいま、「使い捨てプラスチック」の削減をめざす取り組みが進み、その象徴ともいわれる「レジ袋」について、使用を国レベルで規制する動きが広まっています。一方、年間およそ300億枚が使われているともいわれる日本では、一部、小売業界などの反発を受け、国としてレジ袋の有料化などを義務づける法律はまだありません。

「海を、殺すな」。国による効果的な制度が求められるとともに、私たちひとりひとりがこの問題に向き合わなければならないのです。

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