【現場から、】なくせ!危険運転

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2018年4月24日 放送

英では死傷者なくても処罰対象

あおり運転による事故のニュースがあとをたちませんが、今回は海外の取り組みです。イギリスが導入し、交通事故死者数の減少にもつながったという「危険運転罪」。日本とはどこが違うのでしょうか?

後輪だけで高速道路上を走るバイク。これはイギリス警察の覆面パトカーが撮影した映像です。ハンドルから手を離した運転手は体操するような仕草を見せます。時速100キロを超えるスピードで携帯電話をリュックから取り出す様子もカメラは捉えていました。バイクの速度は制限速度を大幅に上回る時速180キロ以上に…。この映像が証拠となり運転していた27歳の男は検挙されました。事故には至らずけが人も出ていませんが、「危険運転罪」で禁錮8か月と2年半の免許剥奪の判決が下りました。

「イギリスでは(日本と違って)相手にけがを負わせなくても、危険な運転をすること自体が犯罪に問われます」(記者)

日本の危険運転致死傷罪は死者やけが人が出た場合にしか適用されませんが、イギリスの危険運転罪は死傷者の有無にかかわらず処罰の対象となり、最大2年の拘禁刑や最低1年間の免許剥奪といった処分を受けます。

「(日本でも)いますよね、こういう人」(元千葉県警・交通捜査官〔法科学鑑定研究所〕熊谷宗徳氏)

このイギリスのケース。日本で該当するのは道路交通法の安全運転義務違反や速度超過で、逮捕すら難しいだろうと交通捜査の実務に詳しい専門家は話します。

「両方くっつけたとして(違反点数は)14点であれば、行政処分としては90日の(運転免許)停止程度。(イギリスのように)いきなり8か月の懲役は日本では考えられない」(元千葉県警・交通捜査官〔法科学鑑定研究所〕熊谷宗徳氏)

こちらもイギリスのケース。両手を後頭部に置いたまま運転を続けたこの運転手も事故は起こしていませんが、刑事事件として起訴され危険運転罪で1年間の免許剥奪の判決を受け、運転を禁じられました。

イギリスが現在の形となる危険運転罪を導入したのは1991年。導入を提言した専門家はその意義を強調します。

「客観的にひどい運転をしたら、運転手の認識に関係なく“危険運転”と判断されるようになりました。(1991年の導入後)交通事故の死者数は大幅な改善をみせています」(オックスフォード大学元総長 ピーター・ノース氏)

導入以降、イギリスの交通事故の死者数は半分以上も減ったというのです。たとえ死傷者が出ていなくても、危険な運転自体を厳しく取り締まっていくことが日本でも求められていると専門家は指摘します。

「悪質無謀な運転は重大な犯罪なのだから、してはいけないものだというメッセージを国民に伝えるべきだと思います」(同志社大学法学部 川本哲郎教授)

日本で危険運転致死傷罪が導入されて17年。危険な運転をなくすため、イギリスの事例が参考になるかもしれません。


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