今週の一筆
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04月28日の放送

自民党型税制ではなく、尊厳ある社会保障実現のための新税制を!

民進党 前原誠司 衆議院議員

対談を終えて

 今回のゲストは、民進党の前原誠司さん。まずは北朝鮮情勢から。
 「北朝鮮は核とミサイルの開発を続けていますが、以前と大きく変わった点が2つ。1つはトランプ政権の誕生。トランプ大統領はオバマ政権の『戦略的外交』では北の暴走は絶対に止められないと言って、すべての選択肢をテーブルに載せた。空爆・武力行使もあり得ると。もう1つは、これまでは『同盟国の危機』だったのが、ミサイルの射程が伸びて、アメリカ本土・東海岸への危機が現実のものとなり、心理の中にレッドラインが設けられ始めた」

 金正恩党委員長については? 「核・ミサイルの保持が生命線だという考え方は父の金正日と同じ。ただお父さんは中国とうまく会話してきたのに、金正恩はうまくいってない。パイプ役の叔父の張成沢を処刑したり、中国が傀儡政権を作る可能性がある兄の金正男を暗殺したりで。ここが中国との微妙な関係を作っている」

 シリアやアフガンへの爆撃は? 「北へのメッセージとみるのは正しいと思いますよ。しかも米中会談の最中でしたし。アメリカがキー・プレーヤーであることは間違いないし、トランプは何をしでかすかわからない、というプレッシャーを金正恩と習近平も感じたことによって、少し事態が動いた、というのは確かだと受け止めなければ。もちろん危険なチキンゲームではあるんですが」

 日本はどう対応? 「この情報戦において、日米韓はきちんと結束をして米支持を見せなければ、効果は半減します」

 外交努力をしろ、と言う人がいますが? 「いや、我々誰もが武力行使は望んでいない。しかし、言うことを聞いてこなかったのは北朝鮮。北朝鮮や中国を本気にさせるためには、こちらも本気だ、ということを見せなければ。武大偉さんが来日しましたが、本気で何をするかは、日米韓・中国にロシアも巻き込んだ6者協議のうちの5者の結束・連携で朝鮮半島の非核化に向けて努力するのが大切ですね」

 中国の役割は? 「中国も金正恩が言うことをきかない、フラストレーションを感じている、と中国共産党幹部から実際に聞きました。しかし、朝鮮半島での緩衝地帯は必要ですし、体制崩壊で難民が大量に中国に来ても治安上困る。だから、一定のサポートは変わらずしているのでは? ロシアとはそんなに親密とは思いません」

 「ただ、本当に有事になった場合、トランプ大統領は自国民を守るために、その他の被害は仕方がないと思う可能性があります。日本にとってはたまったものではありませんが。今は『支援する』いいのですが、その時に日本の国益を守るためにどうするか? 今後もしばらくは安倍さんの可能性が高いと思いますが、日米同盟は日本の協力がなければ立ち行かない、ということも含めてトランプとどう交渉するかが、大きなポイントです」

 前原さんは今、党の「尊厳ある生活保障総合調査会」会長。尊厳ある生活保障とは? 「戦後は右肩上がりの経済成長の中で、所得が上がるが、税負担は減ってきた。国民負担率が非常に低いんですね。医療・教育・住宅というのは基本的に自分でやって下さいとう社会モデルを作ってきた。しかし右肩下がりの時代になって、所得が減り、それができなくなった。普通に結婚し、普通に子どもの数を選べるという、人間としての尊厳ある生活が出来なくなってきた。高齢者に保障が偏っているのも原因です。で、それぞれの世代が応分のサービスを受けられるようにしましょう。ただし、皆さんにも応分の負担をしていただきます。それが『オール・フォー・オール』なんです。今、集中的に議論していますが、若い世代への支援をまず考えています。ただ『財源論は逃げない』というのが根本です。つまり、借金に逃げることはしない。行革と同時に国民負担の見直しをお願いして、その代わりに政府のサービスを充実して皆様方に安心・安定を約束しますよ、と。つまりシャウプ勧告以来の自民党型税制を転換させる、という静かな革命みたいなものです。6月には中間報告を出し、秋には報告書を出す方向です」

 民進党は大揺れだが? 「長島さんの離党は都議選がらみ、細野さんの代表代行辞任は静岡知事選がらみだと思いますよ。それより、我々は何のための政党なのか? こういう社会を実現します、という目標を掲げなければ、遠心力だけ働いてしまいます。都議選は厳しいとは思いますが、そこから、我々が国政でどう再スタートができるのか、それが今、問われているんだと思います」

 前原さんは「鉄ちゃん」として有名だが、3月、磐越西線に乗って雪のSLを撮ってきたとのこと。「晴れた日ではなくて、寒くて、曇りの時が撮影にはいいんです。曇りだったら順光・逆光の心配いらないし、寒いと蒸気が白くなってSLの吐く煙が最高に撮れるんです!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(TBSニュースバード)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:4月28日(金)23:00/4月29日(土)9:30/4月30日(日)0:30