今週の一筆
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11月09日の放送

国民投票に向けて一日も早く国会で丁寧な議論を!

自民党 下村博文 憲法改正推進本部長

対談を終えて

 今回のゲストは、下村博文自民党憲法改正推進本部長。「安倍総理にやってくれと言われたときは、自民党内の議論を終えてもう憲法改正条文イメージ案はできているかわけだから、正直、一体何をやるんだろうと思ったんです。でも、●この党条文イメージ案を臨時国会の平場(ひらば)に本当に出せるのか、●党是とは言っても党内で改憲をしようという意見がまだ盛り上がっていない、●国民的議論が盛り上がっていなければ国民投票による憲法改正なんてできない、という問題があるとわかった。これからが大変だなと、日夜実感しています」

 揮毫(きごう)「今週の一筆」に「国民投票が国民主権の実感」と書かれたのはそのため? 「そう。憲法改正のためには衆参3分の2以上の賛成での発議、その後120日以内に国民投票をして過半数で賛否を決めることになっています。憲法改正、戦後ドイツは60回、フランスは27回、中国でも10回くらい。でも日本は72年間一度も改正したことない。国を良くするために、あるいは時代に密着したモノにするために改正したほうがいい。拡大解釈ではなく、憲法そのものを変えた方がいい。しかし、国民投票をやっても失敗は許されませんから、国民の7割近くが賛成の状況にならないと。否決されて、何十年間も憲法改正できなければ世界から異常な国だと思われてしまう。本当に民主主義・国民主義・法治主義・立憲主義の国なのかと。だからまず、推進本部として多くの国会議員や自民党支持者に、なぜ憲法改正する必要があるのか、なぜ大切なのかということを理解してもらって、盛り上げていかないといけないと、最近すごく実感しています」

 でも、憲法審査会に出すのも反対、という党もありますが? 「安倍政権の下では議論をしない、という党もあります。でもどこが政権をとろうと、憲法改正は政局マターではなく国の根本的なもの。イメージ案もこのまま発議できる案ではない。たたき台。憲法審査会で反対論を述べても良いし、全然違う項目を挙げてくれてもいい。まずは平場で議論をして国民に関心を持ってもらうところから始めてほしい。率直に平場で議論しないのは職場放棄と同じでは。国民の皆さんにわかってほしいので、議論をしてほしい」

 「安倍色を払拭」と言っていらしたが? 「言葉足らずだった。確かに国会発議の3分の2の議席を衆参で獲得したのは総理のおかげだし、総理もこれまで再三、憲法改正を発言。しかし、総理が言ったからすぐできるものでもなく、内容が必ずしも総理の考えと一致しているわけでもない。総理におんぶに抱っこではなく、国会議員自身が、なぜ改正が必要なのか、国民にひとつひとつ説明していかなければ。国会で成立するものではなく、最後は国民投票で成立するものだから」 

 以前の憲法草案ではなく、このイメージ案が自民党案? 「前の草案は野党時代に作ったもので、私から見ても相当尖った記述が多かったと思う。3分の2以上の衆参での賛成、過半数の国民の賛成を得なければと考えると、現実的に考えて草案では無理」

 9条改正等、前途多難だが? 「国会の仕組み上、普通の閣法・議員立法等の法律審議と違って、国会が発議するわけだから、全会派協調してやってきた。与党だけとか委員長職権で開けるわけではない。話し合いの中でやってきた経緯があるので強引にはできない。他の委員会と違って週に1回だし」

 国民投票法・CM規制が問題になってきたが? 「TVCMの影響力がすごい中で、確かに資金力の差が現れる。国民民主党は法案を作っているが、自民党はまだニュートラル。次の通常国会で発議できる? 「それが本当の民主主義です!」

 下村さん、全国の自民党支部をまわって憲法改正について説明する毎日だそうだが、時間があったら何をしたいと聞いたら「ゴルフ! 自然の中を歩くのは最高! カートには絶対乗りません!」 党本部もエレベーターには乗らず、すべて階段を上り下りしているそうだ。

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「TBS NEWS」で放送しています。
再放送:11月9日(金)23:00/11月10日(土)9:30/11月11日(日)0:30