今週の一筆
【画像】
【画像】

05月11日の放送

動きつつある北朝鮮問題 新たな国会決議で議員外交再開を!

自民党 衛藤征士郎 衆議院議員

対談を終えて

 今回のゲストは、自民党外交調査会長の衛藤征士郎さん。大きく動いている北朝鮮問題についてうかがった。

 「スピードが早いですねえ。一週間のうちに展開が変わる。去年までは南から北へ大きなマイクなどで宣伝したり、アメリカと北朝鮮が『ミニ・ロケットマン』『おいぼれ』などとお互いののしり合ったりしていたのに、まさに『君子豹変』ですね。やはり世界中の北朝鮮への経済制裁に耐えかねたんでしょうね。金正恩党委員長は相当早くから周到に準備していて、今年1月1日から大きく政策転換したんでしょう」

 韓国は? 「南北統一の公約で大統領選挙に勝利。だから北朝鮮のシナリオに大喜びで乗ったんでしょう。金委員長の構えているキャッチャーミットに文大統領がまっすぐ球を投げ込んだ、という構図ですよね」

 北朝鮮の相手の本命はアメリカ? 「もちろん。自らの金ファミリー体制を守ってくれるのはアメリカしかない。でもこれまでは乗ってこなかった。そこでワシントンまで届くICBMや小型化した核を持っていますよ、と。それでアメリカが驚いて乗ってきた、ということだと思います。ただ、これまで何度も交渉は水泡に帰していますから、アメリカはきちんとした外交の基軸を持ってやっているんでしょう」

 それにしても、板門店での南北首脳会談、世界が見ていました。「私も両者が境界線を跨ぐあのシーンは感動的だった。というのは、私、1965年、日韓基本条約批准の時に学生代表に選ばれて、釜山、ソウルに視察に行ってたんです。目的は板門店と板門店の地下トンネルを見ること。朝鮮半島における平和とか現実に接して、大変だなと思った。だから、今回はよくぞここまで来た! 君子豹変してこういう風景になったことを温かく見守る、というところですね」「戦争終結協定・平和協定締結は望んでいるでしょうが、ただ南北統一は、南は望んでいないと思う。ただでさえ、韓国内では若者の就職問題など問題が山積。北を引き受けたら社会福祉等々で大変なことになる、とよくわかっています。そうとうしばらく統一はないでしょう」

 中国は? 「政治・軍事面での緩衝地帯として北朝鮮は必要。でも北朝鮮が核を持っているのも困る。中朝会談はバックアップしてもらうために北朝鮮が持ちかけたんでしょう。ロシアも北が核を持つのは反対だから、プーチン大統領は関与したいんでしょうね」

 日本は蚊帳の外? 「アメリカからいろいろ情報を取っていますが、北朝鮮は前政権時代から間違いなく日本を蚊帳の外に置こうと働きかけている。意図的に遮断している。だから今回も蚊帳の外。主要国で北朝鮮と国交のない国はアメリカ・フランス・日本の3か国のみ。でもフランスは、人権問題で国交はなくても文化面で交流している。アメリカもポンペオ国務長官が極秘訪朝して根回し。日本は拉致問題があるし、国権の最高機関である国会でミサイル発射抗議決議や制裁決議を出している。だから動きがとれない。議員外交もできないし、小泉訪朝の時のような裏ルートもなくなっている」

 では拉致・ミサイル問題解決、どうすればいい? 「今度の米朝会談で議員外交復活のチャンスが来ると思う。まず、国会で北朝鮮に対する新しい決議をメッセージとして出す。そして議員外交を再開する。日朝会談、大いにやるべし。今は『拉致問題を解決しなければ国交回復無し』と言っているが、これは逆。まず国交を回復して平和条約を結んで、拉致・ミサイル問題を全部テーブルの上に乗せる。政府が公式に動くほうが、拉致問題が解決されていくと思う。でも、まずは米朝会談がどうなるかだ。トランプ大統領は大変だと思うが、すべてがそこにかかっていますね! 金委員長も『いつでも日本との対話に応じる用意がある』と言っているのだから期待したいですね!」

 趣味は? と聞いたら「登山ではなく山登りとその後の歓談!」。日本山岳協会副会長・最高顧問でいらっしゃる。「よく行く山ですか? もちろん地元の九重連峰! やっぱり登ったときの達成感がいいですね。大自然に癒やされます!」

【画像】

川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:5月11日(金)23:00/5月12日(土)9:30/5月13日(日)0:30