今週の一筆
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04月13日の放送

人口減少=貧しくなること、ではない!!

小倉將信 総務大臣政務官

対談を終えて

 今回のゲストは、総務大臣政務官の小倉將信さん。先日発表された「日本の地域別将来推計人口」をどう受け取ればいいのか聞いた。

 「20年後30年後に20〜30代になる人口はもう確定していますが、その先、30年後の日本の人口推計をみると、東京への一極集中、全国的な人口減、高齢化など問題山積です。毎年11万を超える人が東京にやってきて一極集中に。そのうち10万人近くが10代後半から20代。大学入学とか仕事で東京に来る。それを止めるのは難しい。ただ、機会があるのなら地方に戻りたい、という人も5割近くいるんですね。この方たちの希望をどうかなえるか。実はこの10年間、20年間、学ぶにしろ仕事をするにしろ、必要な『住まい』の政策を東京では盛んにやってきた。容積率緩和とか都市再生特措法とか、ひたすら都市部に『住まい』を作ってきた。しかし、地方は空き家があってもマーケットに出てこない。地域に移り住みたいと思っても、住む場所がないというのが実情。ここを解決しないと地方から東京へという大きな流れを断ち切れない」

 地方創生担当大臣まで作ったが、効果は? 「確かに全体をみると、まだまだ東京へという流れは止まっていませんが、でもスポットでみると人口増のところは増えているんですよ。過疎地域で移住者が増えていくところが、10年前では100地域だったのが、今や400地域に増えています。危機感の強いところは知恵を集めていろんなことやっている。それから、人口減少ストップの取り組みも大切だけれども、人口減少=貧しくなることではないんです。人が減っても、今まで自分のやっていた以外のことにちょっと付け足して地域のためにやればいい。強靱な地域コミュニテイが地域の豊かさを守るんです」

 具体的には? 「総務省では『地域おこし協力隊』という制度を作っています。若い人たちにちょっとした交付金で3年間地方に行ってもらうんです。何をやるかは地方におまかせで、農業だったり、観光支援だったり。今、4000人以上の人が参加しています。3年間は生活の不安がありませんからじっくり取り組めます。東京駅近くに移住のための窓口も作って相談にのっていますよ」。ふるさと納税、公的遊休不動産の活用等、地方創生をいかにするか、熱っぽく語ってくれた。

 ところで、東京は問題なし? 「いや、私の選挙区は東京の町田市・多摩市の一部なのでいろんな問題を抱えています。高齢化に伴って特養やグループホームを作ろうと思っても、空き地がない。地域の支援に頼ろうと思っても、自治会や町内会の加入率は低い。そもそも、マンションの隣の人が何をやっているのか、名前さえ知らないケースも多い。団地もスペースの関係で2世帯住宅は無理と外に出て行ってしまうから、高齢化した人たちばかり。建物自体も老朽化。深刻です。これには一刻も早く取り組まないと」

 最後に今年の目標は? と聞いたら「EBPMに力を入れたい」。EBPMって? 「『Evidence Based Policy Making(証拠に基づく政策立案)』の略です。これまでの日本の行政・政治活動はKKOと言われてきましたよね」。KKO? 「“勘”と“経験”と“思い込み”ですよ。時代が変われば、これまで上手くいった政策でもこれからも上手くいくのかわからない。上手くいっている政策でも、検証してみれば違ったやり方でやればもっと成果が出るケースも。今問題になっている公文書改ざん問題も、ブロックチェーンなど改ざんできないシステムも使えばいい。だから、いつでも絶対的な統計やデータをもとにすることが大切。日本に統計院ができたのは1881年、明治維新からわずか数十年。大隈重信が『過去の政策と比べなければ、今の政策が上手くいっているかどうかわからないではないか』と言って作った。しかし、いつのまにかそういう意識が薄くなってしまっている。昔は経済企画庁があったが、今は内閣府。エコノミストとして経済統計をやりたくても消費者問題にまわされたりする。そういう官僚を改めて育ててほしいし、私たち政治家もそれをどう使うか、自らも磨いていきたいと思っています」

 忙しい毎日、趣味は? と聞いたら「映画や温泉巡り」と。印象に残った映画は? と重ねて聞いたら「映画の内容からではないけど、『ダンケルク』。実は去年、解散すると聞いた直後にこの映画を観たんです。自分もこれから戦場に行くんだ! と重なったような気がしましてね!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(CS放送「TBS NEWS」)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:4月13日(金)23:00/4月14日(土)9:30/4月15日(日)0:30