今週の一筆
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07月14日の放送

受動喫煙対策 臨時国会で成立させたい!

塩崎恭久 厚生労働大臣

対談を終えて

 今回のゲストは、厚労大臣の塩崎恭久さん。
 「昨日(12日)、九州北部豪雨の被災地に行ってきました。水道の仮設・復旧はもちろんですが、熱中症・感染症対策から心のケアまで、やることはたくさんあります。実情を見て、かんどころもわかったので、地元や他府県との連携をしっかりとって、対応していきます」

 まず、塩崎大臣が強硬だったから国会提出ができなかった、とも言われている受動喫煙対策の健康増進法改正案について。

 「1月の施政方針演説で総理も『受動喫煙対策を徹底する』とおっしゃっているんです。で、3月1日に今の厚労省案を出したんですが、特に飲食店の扱いで自民党と合意に至らず、提出できなかったんです。妥協してでも一歩進めろ、と言う意見もありますが、感染症対策と同様、政治的にどこかで線を引くなんてことができない案件ですよね。受動喫煙が健康被害を与えていることは科学的に証明されています。平成16年に『たばこ枠組み条約』(FCTC)が、我が国でも自民党も賛成して批准されていて、ここには『将来世代も含めて国民が被害を受けないようにしなければならない』と書いてあります」

 「それから2020年の東京オリンピック・パラリンピックです。2010年にIOCとWTOが『喫煙禁止の五輪』で合意しました。ですから、以降のロンドン、ソチ、リオ、平昌、みな罰則付きの禁煙制度を導入しています。自民党は我々の案は厳しいといいますが、そんなことはない、その前のバンクーバー・北京ですら屋内禁煙(喫煙室設置も不可)です。残念ながら厚労省案はもっと緩くて、公共の場を除いて飲食店・旅館などは原則屋内禁煙(喫煙室設置可)にしたんです。しかも、アルコール中心のバーとかスナックとか30平米以下は喫煙室なくてもOKと。でも自民案は、表に『喫煙店』という表示をすれば100平米以下は喫煙可にし、なおかつこれを恒久的に、と言うんです。100平米以下ということは、東京の飲食店85.7%が入ってしまう。つまり、例外がほとんどになってしまうのが今後もずっと続く。IOCとWTOの合意が反古になる。こんな五輪に海外からお客さんを迎えられますか? だから反対したんです。『たばこを吸うのをやめろ』、と言っているのではなく、子ども、従業員、妊婦さん、がん患者の方、そういう方たちのためにこの法律を通してほしいんです。店の利益が下がる? いや、パブで有名なロンドンや、日本でも地域限定で実行してみても、全然収入はかわりません。日本では今や8割以上の人がたばこを吸わないんですから。次の臨時国会にはぜひ通したいと思っています」

 高齢化・少子化社会、2025年問題(団塊の世代が75歳を迎える)の中、増大する社会保障費をどう削減するのか? 今年は6年に一度の医療・介護報酬に加え障害者サービス報酬のトリプル改訂の年にあたっているが? 「データヘルス改革、というのをやろうと思っています。1人1人の健康のためにも、社会保障費の削減のためにも、皆さんの身体と病気の重症化、重度化を予防する、というのがとても大事なんです。現在、検診は市町村、病院で医療情報、介護はそれぞれの施設で、とデータの蓄積が全国バラバラなんですね。これを一気通貫して、過去の検診の結果を病気予防に役立て、重度の要介護状況に陥らせないようにする。健康・医療・介護のビッグデータを集めて、連結して、活用すれば健康度合い、医療介護の質が高められるし、コストが下がり、国民負担を軽くします」

 でもそのビッグデータをどう集める? 「実は、このデータはもうあるんです。健保でも国保でも、保険料支払いのための審査を必ずしますので、レセプトのデータがもう集積されているんです。ところが、現在はそれが会社員健保等の『支払基金』と自営業者・高齢者等の『国保連合会』の2系列に分かれて、まったく縦割りでやられているんですね。これの組織を一本化するのはすぐには難しいかもしれないけれど、レセプトの一本化はできますから、ご本人の了解の元に、今、この改革をやろうとしています。もちろんこれでコストカットもできます。このシステムは世界で初めてですから、ぜひ成功させたいと思っています」

 都議選惨敗・内閣支持率激減をどう思うか最後に聞いた。「我々、古い自民党のイメージを持たれたんだなあ、と思います。ただ政策はアベノミクスをはじめ、社会保障改革、働き方改革、一生懸命やってきました。だから姿勢として、原点に戻り、誠実に謙虚に国民のニーズに答えていくしかないと思っています」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(TBSニュースバード)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:7月14日(金)23:00/7月15日(土)9:30/7月16日(日)0:30