今週の一筆
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09月16日の放送

「攻めの農業」はアベノミクス・経済成長の肝!

齋藤健 農水副大臣

対談を終えて

 今回の臨時国会の大きなテーマはTPP審議。一方、自民党内では小泉農林部会長が農協相手に大活躍、ということで、日本の農業の現状と課題・対策について農業政策の責任者である齋藤健農水副大臣にお話を伺うことにした。

 齋藤さんは経産省出身だが、小泉さんの前の自民党農林部会長を2期、その後すぐに農水副大臣になり、今回の改造でも留任、と完全に農水族の仲間入り。何故? と聞いたら「農業が大きく変わらなきゃいけない時期だから、新しい血をということで、ボクや小泉さん登用になったんじゃないかなあ?」

 変わらなきゃいけないのはどんな理由で? 「この30年の農業の推移を見てください。人口減少やお米を食べなくなったりして、農業の総産出額は11.7兆円→8.4兆円に。だから基幹的農業の従事者も346万人→175万人に激減、それも働き手の年齢が上がって、今や65歳以上が64.6%。耕地面積も減った上に、耕作放棄地が13万ha→42万haに! でも希望はあるんですよ。世界の飲食料の市場は2009年340兆円だったのが2020年には680兆円に倍増すると予測されているんです。日本は縮んでいきますが、世界は人口増だったり、鶏肉を食べていたのが豚や牛を食べるようになったり、何より、日本の農産品は安全・安心ですから!」

 そのためには、まず担い手を作らなければいけない? 「これはやっと底を打ちました。若い人が入ってきています。そしてそれが定着するためには、農業でちゃんと食べていけるようにしなければ。付加価値を付けたり、効率化をしたり、輸出に販路を求めたり、やらなくてはいけないことはたくさんあるのですが、政府としてはそのサポートをしていきます」

 でも、小規模農業ではとても無理では? 「そりゃ無理です。例えば、醤油は今、アメリカのどのスーパーでも置いてある。それは販売員がスーパーの前でアメリカの牛を実際に焼いて醤油を使って売り込んだからなんです。栃木のイチゴ農家がそれできますか? その手助けをするのが農協=全中です。今、小泉さんが農協改革をやっていますが、これは機材や農薬を安くしろ、ということで、輸出に関しては農協は頼りになります。それに農家と流通との間の結節点にもなりますからね。ただ、その前に農家の方の意識改革も必要。ボクはいつも言っているんですが『新しいチャレンジをするリスクより、今までと同じ事をやっている、とう方がもっと大きなリスクなんですよ!』って。人口減は避けられないんですから」

 アベノミクスの中心の一つが「攻めの農業」だと言う。「経産省にいましたけれど、農業は成長産業だと確信しています。産業として伸びしろがありますから。今、流通の人が農業に参入し始めたでしょ。これは行ける! と彼らは思い始めたんですよ。安倍総理は本気です!」

 TPPについて聞いた。「合意したときは党の農林部会長でした。直後に農水副大臣になって合意文書を全部チェックして、2か月くらいで対策をまとめました。この二つを合わせると、確かに影響のあるところは多少ありますが、全体としては何とか踏みとどまったと思っています。だからここで成立させることが非常に大切なんです。TPPが成立すれば世界経済の4割を占める自由貿易圏ができ、日本のGDPを20数%押し上げる、という試算があるくらいですから。修正? とんでもない。どれか一つ変えると全部を変えなくちゃいけない。全部ディールの上で成り立っているわけですから、不可能です。修正はつぶすということです。アメリカも、TPPをつぶす、という選択はしないでしょう。国会での審議も『これまでの経緯が公表されなければ審議に応じない』って言うかもしれませんが、世界でも非公表は当たり前、民主党政権でもそうだったでしょう? 内容の議論をぜひやっていただきたい、と思います」

 大学時代はハンドボール部の主将だった齋藤さん、今でも年に1回くらいはするが、とにかく忙しい毎日だそうだ。時間があったらやりたいことは? と言う質問には、「南の島のビーチでビール飲んで寝ていたい!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(TBSニュースバード)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:9月16日(金)23:00/9月17日(土)9:30/9月18日(日)0:30