今週の一筆
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03月11日の放送

5年・・・。特に高齢者にとっては長い!

自民党 鈴木俊一 衆議院議員

対談を終えて

 今回のゲストは、自民党総務会長代理の鈴木俊一さん。鈴木さんの地元も東日本大震災で大きな被害を受けた。3.11を前に、あの時、そして今を語ってもらった。

 「落選中で東京・新宿で集会をしていました。揺れでビルの外に逃げ出して、しばらくすると大きなスクリーンに釜石を津波が襲っている光景が映し出されて、ああ我が家ももうダメだろうな、と思いましたよ。やっと二日後に釜石からちょっと北の山田町の事務所までたどり着いたら、ガレキの山! 岩手県は漁業県で111も漁港があり、うち108港が被災。直後は集約して大きな漁港にという意見もありましたが、ここらあたりはアワビやワカメの養殖などをやっていて、それは無理ということになりました。来年度には被災した漁港が全部復興するところまで来ました。父(鈴木善幸元首相)も昭和8年の大津波(昭和三陸津波)の被害に遭ってます。その頃は、昭和恐慌や冷害の上に津波が追い打ち。親を失った子どもたちを見ていられず、政治家を志した、と良く聞かされました。今回、宮古市・田老地区は巨大な防潮堤をつくり避難訓練などソフト面も充実していたけれど、自然の驚異の前にはなすすべがなかった。だから、今後は破られることを前提に街づくりを進めています。生活の再建、生業の再生をどうするか。例えば、三陸沿岸の主要漁業はサケ。4月に稚魚を放流して、帰ってくるのを獲る。4年経って帰ってくるサケが60%、5年魚と3年魚が20%ずつという割合です。一昨年は大震災の前に放流した5年魚でなんとかしのいだ。けれど、去年の冬は全くダメ! 3月の地震でその年は放流ができなかったからです。ただ、それを見越して予算をとってあったから、沖の定置網でとった数少ないサケの養卵・稚魚で、この4月はなんとか放流できそうです。そうでないと4年後はまただめになってしまいますから。ハードだけではなく、こんな復興予算の付け方もあるんです。身近な現場にマッチした予算をこれからも要求していこうと思っています」

 今回お呼びしたのは、鈴木さんは実は「北極のフロンティアについて考える議員連盟」の会長ということから。

 「環境大臣もやりまして、気候変動の影響を一番受けやすい北極に関心がありました。2000年代半ばには北極の海氷は半分になってしまうんですよ! しかも不可逆的に! しかし、一方ではそのおかげで地下資源の開発ができるし、北極航路はアジア・スエズ運河廻りより4割も短くなる。ところが北極に関するルールはまだできていない。そこで我々、議連を作って、国家戦略としてこれを取り上げるべきだと活動を始めたんです。おかげさまで、昨年の10月に政府の総合海洋政策本部で『我が国の北極政策』が初めて決定されました。『北極地域研究推進プロジェクト』もスタートしました。日本の得意分野は環境や宇宙からの観測などですから、こういった知見を生かして、ルール作りにも関与していきたいですね。そのための予算も、少しですがとりました。北極の環境変化のメカニズムはよくわかっていないのですが、これが判明すると地球全体の環境変化も類推できる。だからぜひ皆さんにも関心をもっていただきたい、と思っています」

 父も会長だった宏池会を今は退会しているという鈴木さん。なぜ? と聞いたら「加藤紘一さんが会長になって事務所の場所も変わり、事務局員も入れ替えてしまい、長い伝統のある宏池会も変わってしまった。流れの真ん中にいたつもりだったのに、いつの間にか岸にあがっていたような。落選もしたし、もう良いかとやめたんです」

 安倍さんとは考え方が違う?「結党以来、戦前の考えを継いでいる方たちと、時代が変わったんだから軽武装・経済重視にしようという2つの流れが確かにありました。でも、今やハトだ、タカだ、という言葉はなくなりました。要は政策の優先順位がちょっと違うかな、という程度で、同じ自民党です。ただ、私自身3年3か月浪人していて、上から目線では無く、有権者との距離が近いという重要性がよくわかりました」

 今年の目標は?「なんと言っても復興!一歩一歩前に進めること! 特に高齢者の方にとっては5年というのは長いですから!」

 趣味は料理という鈴木さん、お正月は家族に料理を振る舞うそうだ。
 「得意料理? ウーン。豚のフィレ肉のオレンジソースかな。蕎麦が好きだから、打ちはしませんけど、年越し蕎麦のおつゆは前の晩から作るんですよ!」とにっこり。

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(TBSニュースバード)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:3月11日(金)23:00/3月12日(土)9:30/3月13日(日)0:30