今週の一筆
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04月20日の放送

種子法廃止は当然。これからは農産物輸出の促進を!

自民党 鈴木憲和 衆議院議員

対談を終えて

 今回のゲストは、自民党衆議院議員の鈴木憲和さん。農水省出身で、2年前のTPP関連法案採決の時に自民党ではただ一人反対、退席して名を馳せたが、小泉進次郎農林部会長の下で部会長代理として農政改革に取り組んだ。

 「あの時反対はしましたけれど、確かに、それを契機にTPP発効以降もやっていける農業とはどんなものかを生産者も考えるようになりましたし、私も小泉部会長の下で抜本的な検討を始めました。生産者からみて納得のいく取引(価格・安定的数量)をどう構築していくか。もうひとつ、農業人口(日本全体もそう)の減少の中で安定した食料供給をどうやっていくかなどです。おかげさまで若手の新規参入は増え続け、2万人を超えましたが、もっと加速したいですね。農業は弱い、苦しい産業ではなく、やればできるんだ、と言う意識。それから、買っていく方がいらっしゃるから成り立つ職業なんだということも」

 野党が共同で19日、この4月1日に廃止された「主要農作物種子法(種子法)」の復活法案を提出した。そこで種子法についても聞いた。

 「種子法というのは戦後、昭和27年に食糧の安定供給を図るために、米・麦・大豆については、品種開発をした優良な品種を各県ごとに責任持って売り出せ、と言うものなんです。だから県ごとに、私の地元・山形なら『つやひめ』、そのほか『コシヒカリ』『あきたこまち』なんてブランドができてますよね。でも東京や大阪とか米をあまり作っていないところは困ってしまう。それに各県ごとの高価格帯のブランド米の競争になって、牛丼などの安いけどそこそこ美味しい米がほしいというニーズに合わなくなっている。だから今年、廃止になったんです」

 でもこの復活法案がでてくるほど、いろいろ反対意見がありますね? 種の値段が高騰する? 「高すぎたら誰も買いません。安いものを探します」。アメリカの企業が独占? 「これからも作りたい自治体では開発を続けますし、国からも補助金がでます」。遺伝子組み換えが怖い? 「今、世界中で営業用の遺伝子組み換えの米を作っているところはありません。大豆や野菜などでは花粉が飛び散らないようにネットを貼ったりしていますし、今は原産地表示とともに、きちんと遺伝子組み換えかどうか表示が義務づけられています」

 今は種ができないようになっていて、毎年、種を買わなくてはならず、種を通じて市場が独占されている? 「いや、自分の所で種をとっていたら、性質がバラバラで安定した収穫ができなくなります」。だから、廃止は当然だという。それより、新開発した品種の登録問題が大きいという。「平昌五輪のカーリング女子のモグモグタイムで皆が食べていた大きなイチゴが美味しそうで一躍話題になりましたが、あれは元々日本で品種改良されたものが韓国に持ち出されて、韓国内で広く出回るようになったものです。つまり海外で品種登録をしなければ、それが勝手に作られてしまい、売り込もうとする市場を失ってしまう! だから、昨年度から海外出願経費の整備や体制の整備などもやっています。でも心配なんですよね〜。日本の新品種の登録出願がどんどん減っているんです。中国はとっくの昔にはるかに超えてますし、韓国にもまもなく抜かれそうになっているんですよ!」

 今はまた小泉さんと農産物輸出促進対策委員会でいろいろ骨太の方針に向けて提言を練っているという。「人口減少は胃袋が小さくなることですから、海外に目を向けるのは当然。海外では経済成長でお金持ちが増えている。そういう方たちに、少々高いけど品質の良いものを提供するということです。ただ、問題もたくさんあります。例えば農薬。台湾・EUなどでは認められていない農薬ってたくさんあるんです。向こうの検疫所でストップさせられて帰らざるをえなかったケースも多々あります。中国なんか燻蒸していない米は輸入ストップです。個々の国で皆、事情が変わるので、一人では対応がなかなかできない。この分野の制度に今後は力を入れていきたい、と思っています」

 地元で去年からブドウ畑を始めたそうで、先週末も木を植えてきたという。「後継者がいないので、頼まれて地域の人と一緒に始めたのですが、でも本当に農業ってたいへんですね。去年から100本近く植えましたけど、飲めるようになるのは5年後かな? 2歳の息子もついてきますけど、まったく興味なし!」

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川戸 惠子 (かわど けいこ)

兵庫県姫路市生まれ。
東京都立日比谷高校卒業、お茶の水女子大学国語国文科卒業。


 アナウンサーとして東京放送(TBS)入社「お昼のニュース・スタジオ」(ラジオ)「ニュース・デスク」(テレビ)のニュースキャスター等を 務める。
 報道局政経部記者に異動後、自治・建設・国土・郵政省等を担当するかたわら、選挙本部で選挙番組を担当。
 その後、報道局政治部部長や解説委員等を経て、現在はTBSテレビ・シニアコメンテーターとして「国会トーク・フロントライン」(TBSニュースバード)のプロデューサー兼司会、選挙番組を担当。

この番組はCS放送「NEWS BIRD」で放送しています。
再放送:4月20日(金)23:00/4月21日(土)9:30/4月22日(日)0:30