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人口爆発で貧困、西アフリカ・ニジェールの現状

 少子高齢化が進む日本では、ちょっと想像しづらいような現実です。サハラ砂漠の南、西アフリカのニジェールでは、人口の爆発的な増加が貧困を引き起こし、待ったなしの対応を迫られています。この国の現状が私たちに問いかけていることとは・・・、報道局編集部・水口康成記者が取材しました。

 ニジェール南部を取材中、空高く舞い上がった砂が押し寄せてきました。

 「これは砂嵐ですね。一気に暗くなりました。辺り一面、赤茶けてきました」(水口康成記者)

 南部一帯は見渡す限りの農地。国民およそ2000万人の8割が農業に従事しています。主な産物は穀物ですが、収穫量は農地の灌漑(かんがい)が難しく、気候の影響もあって見通しが立たちません。それでも人口は増え続け、食料の需給バランスが成り立たなくなっています。

 「ニジェール南部、ザンデール州に来ています。この小さな村にたくさんの子どもたちがいます。ここでは、1人の母親から平均でも7人を超える子どもが産まれているということです」(水口康成記者)

 ニジェールの合計特殊出生率(女性が生涯に産む子どもの数)は7.6人と世界一、ザンデール州だけでは8.5人と突出しています。(ザンデール州人口統計より)

 この人口爆発で1人当たりの収穫量は減少の一途をたどり、地域全体が養いきれないほどの大家族になっているのです。

 この大家族は40人。食事は2、3日に1回だけのときもあると話します。さらに肉を食べるのは年に一回、犠牲祭の施しだけだといいます。

 「みんな、貧困から抜け出したい」(母親)

 ニジェールでは、国民のほぼ半数が貧困ライン以下の生活を強いられているのです。

 住民を苦しめる貧困、それを生んだ人口爆発にどう向き合うのか。ザンデール州の西部を治める指導者が取材に応じました。カメラの前に姿を現すのは異例のことです。

 「家族計画を促進させる事にした」(ザンデール州西部の指導者)

 ニジェールでは8割がイスラム教徒で、「子どもは神から授かった命」という考えが強いだけに、この発言は「宗教や伝統にこだわっている場合では無い」と、人口爆発への危機感を表しているのです。

 果たして対策は間に合うのか。地球規模の課題は、人口爆発だけではなく温暖化やプラスチックごみ、そして食糧危機など山積みで、ニジェールの現実は「なんとかなる、まだ大丈夫」という考え方がもう通用しないのではないかと、私たちに問いかけています。

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更新日時:7月19日 2時02分

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