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強制不妊手術、東京・宮城・北海道で一斉提訴

 旧優生保護法に基づき、不妊手術を受けさせられたとして、東京、宮城、北海道の男女3人が国に賠償を求め、一斉提訴しました。同意なく不妊手術を受けた人たちは全国で1万6500人にも上り、さらに提訴の動きが広がる見通しです。

 仙台地方裁判所に訴えを起こしたのは、宮城県内に住む70代の女性です。訴状などによりますと、女性は旧優生保護法の下、16歳の時に軽度の知的障害を理由に本人の同意なしに不妊手術を受けさせられました。

 女性は、これにより、子どもを産めなくなり、身体的、精神的苦痛を受けたと主張。旧優生保護法は、「自己決定権」や「法の下の平等」を保障する憲法に違反し、国は救済措置を怠ったとして、3850万円の賠償を求めています。

 「20年間、声をあげてきて、他の人たちにも1人でも多く名乗り出てきてほしいという思いできた」(原告の70代女性)

 一方、北海道でも76歳の男性が国を相手に提訴しました。札幌市北区の小島喜久夫さん(76)は19歳のころ、市内の病院で精神障害と診断され、旧優生保護法の下、強制的に不妊手術を受けさせられたといいます。北海道に記録は保管されていませんが、今月、医療機関で診察したところ手術の傷痕が見つかりました。

 「悲しいよ。国がこういうことしたこと、初めは病院を恨んでいた」(小島喜久夫さん)

 小島さんは憲法13条が保障する子どもを産む自由を奪われたなどとして、国に対し1100万円の損害賠償を求めています。

 東京地裁に提訴した75歳の男性は児童施設にいた14歳のころ、障害はありませんでしたが不妊手術を受けさせられました。その後、結婚しましたが、妻に手術のことは打ち明けられず。子どもは授かりませんでしたが、妻は知人の赤ちゃんの面倒をよく見ていました。

 「女の子をあやしている姿を見ていると、どうも目頭が熱くなって、自分が情けないなというふうな形で。一人の女性を俺は不幸にしているんじゃないかな」(不妊手術を受けさせられた75歳の男性)

 5年前、妻が亡くなる直前に手術のことを伝えましたが、男性を責めることはありませんでした。

 「私は国に対して、真実を述べてほしいと思います。できるなら、私の人生を返してください」(不妊手術を受けさせられた75歳の男性)

 優生保護法をめぐる裁判は、1月に宮城県の女性が提訴していて、原告はあわせて4人になります。全国でおよそ1万6500人が本人の同意なく不妊手術を受けたとされていて、今後さらに提訴の動きが広がる見通しです。

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更新日時:5月21日 11時02分

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