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“改ざん”融資のウラで何が、スルガ銀・元行員が証言

 家賃収入を期待してシェアハウスを建てたにもかかわらず、入居者が集まらず700人ものオーナーが多額の借金を抱えた問題です。融資していたのはスルガ銀行なのですが、実は、この融資には、改ざんされた通帳が使われていたというのです。はたして、銀行側の説明は?

 スルガ銀行の会見。異例とも言える100人もの報道陣が集まりました。

 「申し訳ございませんでした」(スルガ銀行の会見)

 女性向けのシェアハウス「かぼちゃの馬車」。オーナーになれば家賃収入が期待できるとおよそ700人が土地を購入し、建築費を出してシェアハウスを建てました。しかし、実際には部屋の借り主が集まらず、運営会社「スマートデイズ」は破たんして家賃収入の約束は反故に。億単位の借金を抱えるオーナーもいます。

 大半のオーナーに土地・建物購入の資金を融資したのがスルガ銀行。特別な資産もない普通のサラリーマンにも、1億を超える融資が行われました。実は、シェアハウスの販売会社などが、オーナーたちの預金残高を実際より多く見せかけるなど通帳の改ざんを行い、融資審査を通していたのです。

 改ざんされた通帳を使っての融資。スルガ銀行の元行員は「自身は関わっていない」とした上で、担当行員による指示とも言える行為があったのではないかと言います。

 「具体的な資料の改ざんっていうのは、指示をしたという形の方が可能性が高い。いくらのエビデンス(審査資料)を出してほしいという表現をしているケースがあると思います」(スルガ銀行の元行員)

 融資のためには、エビデンスつまり通帳の残高などが「いくら欲しい」と行員が販売会社に伝え、改ざんを促していたのではないか。自身の経験から、元行員はそう話します。

 「誰々さんはここまでやってくれるけど、あなたはやらないんですねということを言われるケース。エビデンス(審査資料)の改ざんに関しても○○さんだったらやってくれるという、話が出てきてるのは事実」(スルガ銀行の元行員)

 実際に改ざんを行ったシェアハウスの販売会社の元社員もこう証言します。

 「基本的には指示。例えば、『金融資産を5000万円にしてください。年収をもうちょっと上げてください』、『50万上げて750万円にしましょう』とか、そういう話ですね。それが指示じゃないとは、忖度を超えていますよね」(シェアハウス販売会社の元社員)

 融資が焦げつくリスクもある中、なぜ、改ざんが行われたのか。元行員の男性は。

 「商品券だったりキックバックを渡していたっていう話を聞いたケースはあります」(スルガ銀行の元行員)

 また、シェアハウスへの投資ローンは、融資の実績を急激に伸ばし、関与した行員は銀行内での評価も上がったといいます。

 こうした証言にどう答えるか。スルガ銀行が調査結果を発表しました。

 「(調査により)通帳などの偽造、改ざんについては、相当数の社員が認識していた可能性があると」(スルガ銀行 米山明広社長)

 スルガ銀行によると、数十人の行員が、改ざんを知っていた可能性があるということです。

 では、改ざんの指示については。

 「我々はないと信じていますが、そういうことが、結託したようなものがあったのであれば、そこはやはり今回はっきりしないといけないと思う」(スルガ銀行 米山明広社長)

 今後は、第三者委員会で、改ざんの指示やキックバックの有無など調査を続けると言います。

 「今回の根っこにあるのは、銀行員としての良識、これが本当に当社の社員に確立できているのかということだと思います。当社が最高益を連発する成長する段階において、何か忘れてきてしまったものは何なのかを明確にしたいと思っております」(スルガ銀行 米山明広社長)

 スルガ銀行では、収益を追う営業部門の幹部が、融資を審査する部門に圧力をかけるようなこともあったといいます。スルガ銀行は、かぼちゃの馬車を含めたシェアハウス関連の融資残高が2000億円以上、顧客数も1200人以上にのぼることを明らかにしました。被害弁護団はスルガ銀行の行員がローンの審査資料の改ざんに関与したとして、今月22日に警視庁に刑事告発する方針です。

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更新日時:5月21日 11時02分

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